相続税対策の失敗を防ごう!不動産の納税資金の確保が基本

相続税対策の失敗を防ごう!不動産の納税資金の確保が基本

相続税対策の失敗として挙げられるのは、資産として不動産を所有し、相続税の支払いのための現金や預貯金などの金融資産を用意していないケースです。相続税の負担額を把握できていないなど、相続税対策をしていない人に多くみられる失敗です。

■相続税を相続開始から10カ月以内に支払える?

相続税は、預貯金などの金融資産がなくても、不動産を処分して払えばよいと考えがちですが、相続税は相続が開始されたときから10カ月以内に、申告と納付を行なう必要があります。遺産分割協議がまとまらない場合にも、相続税は支払わなければならないばかりか、小規模宅地の特例などの特例は利用できません。ただし、3年以内に遺産分割協議がまとまれば、更生の請求をすることで、再計算した額での精算を受けられます。また、小規模宅地の特例の適用によって相続税は発生しないケースでも、相続税の申告が必要です。相続税の申告が遅れると、延滞税や無申告税が課され、相続税以上に負担となります。不動産を所有し、相続税対策をしていないことで、金銭負担の増加という失敗も招く場合もありますので、相続が発生する前に専門の税理士と話し合い、シミュレーションしておきましょう。

■相続税対策が充分でないときは延納や物納を選択肢に

相続財産の内訳で不動産が主な場合、すぐに相続税を支払えないときには、納期限までに手続きをすれば、延納や物納という方法があります。延納には国債や社債などの有価証券、土地や建物といった担保が必要で、利子税が課されます。物納できる資産には優先順位が決められ、抵当権がついているなど管理処分不適格財産に該当するとできません。また、物納の場合には譲渡所得税が発生しないメリットはあるものの、路線価での評価となるため、売却する場合よりも不利となる可能性があります。ただし、不整形の土地など売却が難しく、路線価を市場価格が下回ることが見込まれる土地もあり、物納での相続税の納付が相続税対策の失敗とは一概に言えません。

現地調査をして評価額を低下させる要因をあらゆる視点で見つけるのも税理士の役割です。キャリアを積んでいるフットワークの軽い適任者を見つけだすことも、相続税対策として重要になります。

不動産の相続税対策では、預貯金や生命保険金によって相続税を支払えるように準備をして置くことが大切です。不動産を慌てて売却して買い叩かれたり、物納によって路線価での査定となったりすることで、財産の目減りが起こり、相続税対策が失敗となる可能性があります。納税資金を確保しておくことが相続税対策の基本です