相続税対策で不動産管理会社を設立したときの3つの運営方法

相続税対策で不動産管理会社を設立したときの3つの運営方法

収益不動産を所有する人の相続税対策で、会社設立を行なう手法がみられますが、どのような運営がなされているのでしょうか。相続税対策で不動産管理会社を設立した場合の3つの運営方法をみていきましょう。

■1.管理業務を委託する「管理料徴収方式」

アパートやマンションなど賃貸物件の所有者は個人オーナーのままで、所有する物件の管理料を会社設立した不動産管理会社に支払う方式です。家賃の集金や清掃、修繕の手配、賃借人のトラブルへの対応といった管理を不動産管理会社へ委託します。

会社設立した不動産管理会社の業務に実態がなく、別の不動産会社へも管理業務を委託している場合には、税務調査で否認される可能性があります。管理費は5%程度が相場ですので、大きく逸脱しない範囲としておくことが望ましいです。

相続税対策としての効果は薄いですが、会社設立によって共用部の清掃等管理業務を依頼する家族や親族に報酬を支払いやすくなります。

■2.一括で借り上げる「サブリース方式」

オーナーと不動産管理会社が、賃貸物件の一括借り上げ契約を結び、賃借人に転貸する方式です。一括借り上げ方式やサブリース方式といわれています。賃借人は設立した不動産管理会社と賃貸契約を結び、不動産管理会社はオーナーに、管理料として10~20%前後を引いた金額の残りを支払います。

不動産管理会社が管理料として30%以上をとってしまうと、税務調査で否認されるケースが多いようです。「管理料徴収方式」よりも、オーナーの相続財産を増やさない、所得税の軽減が図れるという意味では、相続税対策として効果があります。

■3.管理会社が建物を所有する「不動産所有方式」

賃貸物件の土地はオーナーの個人所有のままで、賃貸物件の建物のみを不動産管理会社に譲渡する方式です。建物の売却代金は15~20年の長期返済とします。「土地の無償返還に関する届出」を税務署に提出することで、借地権の贈与が発生しません。また、固定資産税の評価額の2.5%以上の地代を払い、通常の賃貸契約とみなされるよう留意します。

家賃収入が100%不動産管理会社に入りますので、最も相続税対策として効果が高く、会社設立のメリットが大きいです。

不動産管理会社の設立による相続税対策は、相続人である子供などを株主として会社設立をし、役員報酬を支払うことで、資産の分散を図るものです。所有する財産によって、どの方法をとることが相続税対策として有効であるか、専門家に相談しましょう。