相続税対策で借金するなら「事業計画書」のカラクリに注意!

相続税対策で借金するなら「事業計画書」のカラクリに注意!

相続税対策で借金をして、アパートやマンションを建てて賃貸経営をするとき、事業計画書の収支だけを見て安心してはいけません。事業計画書に組込まれている数字が適正か、相続税対策で借金をするだけの効果が得られるのか、判断する必要があるのです。

■一括借り上げでは家賃の金額は保証されない

「家賃保証」の一言で安心してしまいがちですが、一括借り上げの契約では、家賃は保証されますが、家賃の金額は保証されていないことがほとんどです。一般的に一括借り上げでは、家賃は2年毎に改定されますので、当初の家賃が保証されるわけではないのです。建物の老朽化以外でも、空室の状況や周辺環境の変化によって、家賃が下がっていく恐れがあります。家賃保証があるから借金をしても返せると考えていても、家賃の値下げが予想を上回ると収益は悪化してしまいます。

駅からの距離や周辺環境などの立地条件や周辺のアパートや賃貸マンションの設備や賃料、空室率等を確認し、賃貸経営が成り立つ立地であるのか見極める必要があるのです。

■修繕費用が掛かる

アパート経営では、賃借人が支払う修繕費は原状回復費用だけですので、室内や外観の経年劣化による修繕はオーナーの負担となります。アパートを長く収益物件として維持するためには、適切なタイミングでの外壁や鉄部の塗装、共用部の修繕等が必要です。修繕がされていないアパートは、築年数の経過とともに入居者がつきにくくなり、修繕費用が捻出できずに、ますます空室が目立つという悪循環に陥りがちです。

ハウスメーカーや不動産業者の事業計画書では、修繕費用が低く算出されているケースもみられます。事業計画においては、適切な修繕費用を見込んだうえで、相続税対策で借金をしても収益が上げられるのか、事業としての見通しをたてることが大切です。

■借入期間に注意する

相続税対策として借金をする場合には、借入期間にも留意する必要があります。マンションとアパートでは建物の劣化速度が違いますので、入居者がつきにくくなる時期が異なります。アパートで30年の借入期間で事業収支をみることは、空室リスクが大きいですので、20年~25年といった借入期間を限度とするのが望ましいです。

相続税対策とはいえ、借金をすることにはリスクが伴います。相続税対策で借金をする場合には、不動産の専門家に相談するなど、事業計画に無理がないか慎重に判断しましょう。