相続対策としてアパート、賃貸マンションを建てたら終わりではありません。誰に相続させるか、遺言状で残しておくと、後のトラブルを避けることができます。
■アパート、一棟マンションの相続は1人が望ましい
アパートの経営では、家賃の改定や修繕、借入をしているときは返済など、重要な決定事項が多く、複数の相続人で相続すると経営が上手くいかないことが多いようです。妻と子など、親子で相続した場合は問題が起きにくいですが、兄弟での共有での相続では、それぞれの考え方や家族の利害関係も絡んできます。アパートは、なるべく単独での相続ができるように準備しておきましょう。
複数のアパートや一棟マンションがあれば1棟ごとに相続人を分けることもできますが、アパートが1棟の場合、遺産分割の方法が問題となりやすいです。アパートや賃貸マンションの他に、相続財産が少ない場合、アパートや賃貸マンションを相続するには、預貯金から他の相続人に対して代償金を支払うことになります。
例えば、アパートや一棟マンションを長男に相続させたい場合には、遺言書を作成し、遺留分の支払いに充てられるように生命保険に入り、長男を受取人としておきます。通常、生命保険金は遺産分割の対象にはならないからです。生命保険金は、相続人1人あたり500万円までは相続税が非課税となるのもメリットです。
■アパート、一棟マンションの相続に向けてやるべきこと
相続対策としてアパートを建てたり、購入したりしたときには、遺言書を作成してトラブルを防ぐようにします。不動産経営をスムーズに継承できるように、相続を予定する子供などに、事業収支を共有し、管理を委託している場合は不動産管理会社の担当者と顔合わせを行なっておくとよいでしょう。
アパートや賃貸マンションを相続すると、相続人は所有権移転登記のほかにやるべきことがあります。アパートの賃借人と相続人で再契約をする必要はありませんが、「賃貸人変更通知書」を送付します。また、故人の銀行口座は閉鎖されますので、速やかに振込先口座の変更と併せて通知することが必要です。更新時には、相続人との間で賃貸契約を行ないます。
アパートを相続対策として経営した場合には、次世代で生きた財産となるように、継承に向けた準備を行なっておくことが大切です。







